医療系の番組が増えているのは

ホントの内容なのか考えてしまう

このところゴールデンタイムに放映される医療系TV番組が増えています。昨今の健康ブームを背景として医療系TV番組の本数が増えているのも、こうした番組が他の番組よりも「数字」を稼ぐことができるという事情があるようです。しかしながら番組の制作サイドもより高い「数字」を狙いたいがために、番組の内容が次第に過激になっていくという現実が一方であるのです。これは医療系TV番組に限った話ではありませんが、テレビの視聴者はより過激な刺激や深い感動を求めます。例えば「不治の病からの奇跡の生還」の物語や「瀕死の重傷を負った患者を救う神の手を持つ医師」の物語といったものです。あまりにこうした物語性を追求してしまうと、当然のことながらリアリティを後退させる結果をもたらします。ですから医療系TV番組を視聴していると、その内容がホントの内容を取り扱っているのか、極めて疑わしく思えてしまうのです。番組制作サイドとしては病気に対する啓蒙的な意図を込めたにせよ、単なるエンターテイメントとしての「病気」や「けが」を求めている視聴者がその意図を汲み取ってくれるかどうについてはかなり疑わしいものがあるのではないかと思います。医療系TV番組を見て、その内容をホントかどうか確かめたいと思っている方がかなりの数いらっしゃるということは相当真剣に受け止めていた方がいいのではないでしょうか。仮にこうした意図が逆に機能してしまい、いくら本当のことを番組で訴えても視聴者がそれを一切信用しないというケースの出現も考えられるのです。これでは医療系TV番組を通して健康や公衆衛生に関する一般的な常識を啓蒙しようという意図とは果たせないままになってしまうでしょう。皮肉なことにこれは医療系TV番組が意図せざる結果として招いてしまった事態と言えなくもないのです。ですから医療系TV番組で得た情報をそのまま垂れ流してしまうのではなんく、一旦受け止めて客観的な視点から吟味するということもまた重要なのです。