医療系の番組が増えているのは

健康志向の表れ

このところ医療系TV番組が増えています。しかもゴールデンタイムに放映される医療系TV番組が多くなっていることにみなさんお気づきでしょう。夕食を食べながら家族全員で医療系TV番組を見ているという光景は今やそれほど珍しくないと思われます。こうしたトレンドには一体どのような背景があるのでしょうか。一つ考えられるのは、社会全体の健康志向の流れの存在です。社会全体の高齢化が進む中、大人の多くが自らの健康に気を使い始めました。それには潜在的に非常に多くの患者がいると推定される糖尿病などの生活習慣病や、これまで無理をして働いてきたために心身ともに疲れ果ててしまった方の増加から、真剣に健康について意識を改めようと考えている方が多いという現実があると思われます。また、社会政策の一環として求められるのは医療費の抑制です。人口構成が高齢化するのは仕方がないとしても、病気やけがを抱えて寝たきりになってしまう高齢者が増加するのではなく、健康で元気な高齢者が増えるのであれば問題はそれほど深刻ではありません。社会保障費がと輝もなく増大している中にあって、せめて医療費(特に高齢者医療費)の抑制が図られるのであればこれに越したことはないのです。したがって、医療系TV番組を放映することで、国民全体の健康志向を高め、最終的には医療費の抑制を図ろうとするなにがしかの意図もあるように思われます。いずれにしても医療系TV番組が放映されることで、人々の健康志向が高まればそれに越したことはありません。特にインフルエンザやO157のような感染性疾患が簡単に大流行してしまうような今日にあって、多くの国民がこうした事柄に敏感であり、自ら予防のための措置を進んでとるということは、公衆衛生の観点から見ても極めて好ましい状態にあると言えるのではないでしょうか。あまりに過剰な健康志向は問題性を孕みますが、あまり極端に走るものでない限り、健康に対する意識の高まりは歓迎すべき事柄であると思われます。